
| (第5回) |
| <<ぽんと飛び出す?!スプリングカメラ>> |
2003年3月
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先月に引き続き今回も中判アンティークカメラをとりあげました。 入手のしやすさではもうひとつの雄といわれる、スプリングカメラのお話です。 聞きなれない単語がぽんぽん出てくるかもしれませんが アンティークカメラの入門編というつもりで、ちょっとお付き合いください。
「スプリングカメラってなあに?」 往年のファンの方には当然のこの単語も、 最近カメラに興味を持ち始めた方にはなじみが薄いかも知れません。 仕組みについてはトピックを読み進めるうちにわかると思いますが 下のイラストのようなカメラをイメージしてください 「最初のスプリングカメラは?」 1929年にドイツのツァイスイコン社から発売された「イコンタ6×9」です。 それまでのハンドカメラでは、 (1)前蓋をあけ (2)レンズ下のつまみを引き出して前蓋裏のレールに乗せ (3)無限遠の位置まで持ってきて初めて撮影が可能となる という、手間の掛かる「儀式」が必要でした。 それを前蓋をあけるだけで撮影可能にしたわけですから、 大変なヒット商品となったのです。 国産では、1933年(昭和8年)の8年型パール(小西六)となります。
スプリングカメラにかぎりませんが、 小型カメラ黎明期の商品には 機能や機構にさまざまな特徴があります。 ここでは大まかな機能別にどのような機構が 使われているのかを見ていきたいと思います
(1)ピント合わせ 距離計の有無や、ピント合わせ時に動かすパーツなどに特徴があります。 距離計連動式のカメラではピントリングと距離計が 連動しているので、1操作でピント合わせができます。 現在の一眼レフではこれが当たり前のように採用されていますが 当時のカメラには距離計とピントリングがまったく連動していないものもありました。 コスト高をきらって距離計そのものが付いていない機種もたくさんありました。
また、マミヤ6などのようにバックフォーカスといってボディ内で フィルム面を前後させることでピントを合わせる方式のカメラもありました。 現在でもごく一部のカメラにその方式は残っていますが、 レンズ側を動かしてピントを合わせるのが一般的になっています。
(2)巻き上げ 背面の窓からフィルム位置を確認しながら巻き上げるものもありました。 現在でもブローニフィルムの裏側にコマ数が書かれているのはこの名残です。 現在のように一コマ分巻き上がると巻き上げが停止するものは 自動巻き止め式と呼ばれています。 下表に巻き上げ関連の用語をいくつか上げておきます。
6×9版や6×6版、6×4.5版のほかに、 ベスト版の4×3や4×5などがありました。 マルチフォーマットといって6×6版と6×4.5版の 両方で使える機種もあります。
先ほどタイプのところで触れたように、スプリングカメラには 現在の一眼レフなどにない機構がたくさん使われていることが 多いです。そのため独特なチェックポイントがいくつかありますので いくつか挙げてみたいと思います。
(1)作動の確認 シャッター・絞りはもちろんのこと、 距離計付であれば2重像のズレが無いか、 計測値が合っているかを確認しましょう。
(2)ジャバラの状態をよく確認しましょう。 伸縮するので、角が特に傷みやすいです。 また、前蓋の開け閉めで、引っ掛かりが 無いかも確認しましょう。 中には、ピント位置を無限遠にしないと痛んで しまうものもありますので、気をつけましょう。
(3)先述の各機能の確認 シャッターがボディのボタンと連動していたり、 距離計が連動しているものは、前蓋の開け閉めで 連動部が傷んでいるものもありますから、よく確認しましょう。
「手に入れやすいスプリングカメラは?」 いわゆる四畳半メーカーが製造したものは 数がたくさん出回っていて、安価で手に入りますが、 皮の材質や精度・製造工程に問題があるものが多いようです。 距離計なしならセミミノルタ、 距離計つきならオリンパスシックス、 距離計連動ならパールの各型あたりがオススメです。 図をクリックすると拡大図が開きます
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